脳の健康に向けての
指標化BHQBrain Healthcare Quotient

MRIの現状

  • 世界中で脳研究に利用
  • 日本は100万人当たり設置数が1位
  • 世界に類を見ない脳ドックが存在

現在の利用目的

  • 脳卒中の早期発見
  • 認知症の鑑別診断にも利用が始まる

病気の診断以外に利用されていない・専門家以外使えない

分かり易い指標(BHQ)
を作成

  • 非専門家でもわかり易い指標(IQライク)

プロトタイプ

  • 内閣府ImPACT山川プログラムを通じて研究実績の多い解析法であるMRIによるVBM*及びDTI*を使って2つのBHQを策定
  • 国内外の他の研究グループとも連携して、新たなBHQの作成も検討中

VBM*(Voxel-based morphometry)及びDTI*(Diffusion tensor imaging)

BHQの分類図

BHQのプロトタイプ作成

  • GM-BHQ

    脳の神経細胞の健康状態の指標

    VBM*を用いた灰白質(Gray Matter)容積の算出
    *Voxel based morphometry

    脳の神経細胞の健康状態の指標を表した図

  • FA-BHQ

    脳の神経線維の健康状態の指標

    FA**を用いた白質(White Matter)統合度の算出
    **Fractional anisotropy

    脳の神経線維の健康状態の指標を表した図

Zatorre, Robert J. et al. “Plasticity in gray and white: neuroimaging changes in brain
structure during learning.” Nature Neuroscience 15 (2012): 528-536.

年齢に伴うGM-BHQや
FA-BHQの変化(横断分析 144名)

BHQが年齢に応じて低下することが明らかになり、BHQが脳の若々しさを示す指標になりうることを確認。

  • GM-BHQ(縦軸)と年齢(横軸)のグラフ
  • FABHQ (縦軸)と年齢(横軸)

Nemoto K, Oka H, Fukuda H, Yamakawa Y (2017) MRI based Brain Healthcare Quotients: A bridge
between neural and behavioral analyses for keeping the brain healthy. PLoS ONE12(10): e0187137.

脳の健康状態と食事パターン

  • 動物性食事のパターンは、脳の健康状態の変化が見られた
  • その他、牛乳やヨーグルトは脳の健康状態への悪影響を抑制し、お米、牛肉やステーキは脳の健康状態を悪化させる可能性が示唆された
脳萎縮と食事の関係図

*Kokubun K, Yamakawa Y
Association Between Food Patterns and Gray Matter Volume. Front. Human. Neurosci ., 29 Oct 2019

疲労やストレスと
BHQの関係

  • 一過性のストレスを感じている人のGM-BHQが、感じていない人より低いわけではない
  • 但し、疲労を感じている人のGM-BHGは低下しており、そこにストレスが加わるとさらに低下している
脳萎縮と食事の関係図

*Kokubun K, Nemoto K, Oka H, Fukuda H, Yamakawa Y Watanabe Y
Association of Fatigue and Stress With Gray Matter Volume. Front. Behav . Neurosci ., 24 July 2018

人間ドック情報や
ライフスタイルと
BHQの関係

  • メタボや低血圧がBHQを低 下させ、平日や休日の休み方が BHQに影響していることが示唆された
  • このことは逆に、人間ドック情報や日々のライフスタイルから今のBHQを推定できることを表している
人間ドック情報やライフスタイルとBHQの関係図

NemotoK, Oka H, Fukuda H, Yamakawa Y (2017) MRI based Brain Healthcare Quotients: A bridge between neural and behavioral analyses for keeping the brain healthy. PLoS ONE12(10): e0187137.